1. 感染や炎症による目の充血
ご存知の通り、ドライアイは本来目の表面を十分に潤しているはず涙の層が、さまざまな原因によって乾いている状態です。バリアとなってくれる涙が足りないために、外界からのさまざまな刺激を受けやすくなります。
ドライアイでしばしば起こる目が充血は、眼球に細かくはりめぐらされている毛細血管が何かしらの理由によって太くなり、血流量が増えた状態だと考えられます。ドライアイの場合、本来なら入ってくる菌を洗い流してくれる「涙のバリア層」がありません。そのため、様々な細菌やウイルスに感染しやすくなっていて、些細な刺激でも目の表面に傷がつきやすい状態なのです。
充血がみられる場合は目の表面の傷や感染、炎症が疑われます。充血が続く場合は大事に至らないよう、早めに眼科専門医の診察を受ける必要があります。
2. 眼精疲労による目の充血
目を酷使しすぎることによって起きる眼精疲労でも、目の隅々まで酸素や養分を行き届かせるために血管が拡張して充血をすることがあります。テストやプレゼンテーション前などに徹夜すると目が赤くなる、あの現象です。
眼精疲労による充血は、休息をとることですぐ改善すれば、特に問題はありません。眼精疲労が理由だとはっきりしている場合には、軽く目の周りを冷やす、温める、ということを交互に行いましょう。目のまわりの血行を改善することもでき、充血もとれ、楽になるでしょう。
3. 結膜炎による目の充血(早めに治療を!)
ドライアイの目の充血の原因として眼精疲労と並んで多いのは結膜炎です。 ドライアイの方の中には、結膜炎になった経験をお持ちのかたも多いのではないでしょうか。もし「これは結膜炎にかかったな」と感じたら、コンタクトレンズはいったんやめ、眼科を受診しましょう。治療が完全にすむまでメガネなどを使用し、目の表面にコンタクトレンズなどによる物理的な刺激を出来るだけ与えないようにすることも大切です。
どのような細菌やウイルスによって結膜炎が起こっているかによりますが、抗生物質を含む目薬を処方されることが多いでしょう。かゆみやゴロゴロする感じがあったりして結膜炎はつらいものです。早めに起因菌に合った抗生物質の目薬をさして治療を行うことが、症状をできるだけ長引かせないための近道といえます。